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スペック充足率99.98%を達成。国内大手通販企業が商品情報管理のPoC(概念実証)で得た成果とは。

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Apr.10.2026
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サプライヤーからの情報提供を待ち、受領・確認・登録——。この一連の作業に、約20日間のリードタイムがかかっていました。 国内大手BtoB通販企業(以下、A社)が長年抱えてきた、商品登録業務の課題です。 この課題を解決するために、A社はLazuliとともに約3ヶ月間の概念実証(PoC)を実施しました。その結果、スペック情報の充足率は99.98%に達し、商品登録リードタイムの大幅な短縮に向けた実現可能性が明確になりました。 本記事では、PoCの背景・設計・成果をご紹介します。同様の課題をお持ちの企業のご参考になれば幸いです。

A社が抱えていた、商品情報管理の3つの課題

A社は数十万点を超える商品を複数のECチャネルで販売しています。その商品情報の登録・管理業務では、以下の課題が慢性的に存在していました。

① サプライヤー依存の構造

商品登録に必要な情報の多くを、サプライヤーからの提供に依存していました。情報が届くまで登録作業が進まず、約20日間のリードタイムが標準化していました。新商品の販売開始が遅れる要因にもなっていました。

② マーチャンダイザー(MD)の業務負荷

MDは商品選定という本来の業務に加え、情報の受領・確認・補完作業も担っていました。付加価値の高い業務に集中しにくい状態が続いていました。

③ 環境情報・カテゴリ情報の管理コスト

グリーン購入法対応商品などの環境フラグや商品カテゴリの付与は、人手による確認が必要でした。工数がかかるうえ、フラグの付与漏れやカテゴリの誤登録が発生しやすい状態でもありました。

PoCの設計:「サプライヤーを待たない」マスタ構築を検証する

A社とLazuliは「サプライヤーの情報提供を待たずに、商品マスタを自動で構築・補完できるか」という問いを中心に、3ステップのPoCを設計しました。

フェーズ 期間 主な内容
Step11ヶ月目取得情報要件の確認・設計。商品データを分析し、充足率が低いカテゴリと優先クローリング対象を特定。
Step22ヶ月目基本情報・スペック情報の提供。JANコードやメーカー品番をキーにWebクローリングを実施し、商品名・説明文・スペック情報を自動取得・整備。
Step33ヶ月目AI生成・加工情報の提供。環境フラグの自動付与と商品カテゴリの自動分類を実施し、精度を検証。

PoCの成果:3つの主要指標で実用水準を実証

① スペック情報の充足率:99.98%

クローリング戦略を最適化した結果、スペック情報の充足率は99.98%を達成しました。商品名・説明文・メーカー情報については、主要サイトからの定期的な自動取得体制が構築できることも確認されました。

② 環境情報の自動付与:80%以上の精度

グリーン購入法対応フラグなどの環境情報について、80%以上の精度で自動付与できることが実証されました。また、従来「なし」として登録されていた商品の中に、実際には環境対応商品であったものが多数含まれていることも判明し、マスタデータ全体の品質向上にも貢献しました。

③ 商品カテゴリの自動推定:約80%の精度

AIによるカテゴリ自動分類では、全体で約80%の精度を達成しました。特定カテゴリでは97%を超える精度を記録しており、カテゴリの細密度によって精度に差があることも明らかになりました。

PoCで見えてきた、次のステップ

このPoCを通じて、以下の見通しが明確になりました。

  • 商品登録のリードタイムを約20日から10〜14日程度に短縮できる見込み
  • サプライヤーの情報提供を待たずに、マスタを自動構築・補完できる
  • MDが商品選定という本来の業務に集中できる環境を整えられる

一方で、工具・計測機器など細密なカテゴリにおける精度向上や、表記ゆれ(カナ/アルファベット)の正規化といった課題も明確になりました。これらは継続的なチューニングで対応可能であることも、PoCを通じて確認されています。

「まず現状を把握する」ところから始められます

今回のPoCが示したのは、「完璧なデータが揃っていなくても、仕組みで補える」という可能性です。商品情報管理の課題は、一気に解決しようとする必要はありません。まず現状のデータ実態を把握し、優先度の高い課題から着手することが、最も確実なアプローチです。

「自社のデータ整備の現状を整理したい」「PoCのような小さな一歩から始めたい」——そのような方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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